専門性と汎用性のバランスが大事
どのような時代、職種であれ、秀でた高い専門性を持つ人材は社会の中でとても貴重です。そして、同じように物事に対しての汎用性が高い人材も、常に社会は求めています。職人のような高い専門性があれば、多少人づきあいが悪くても、「師匠」や「先生」としてまわりは畏敬の念を抱きます。しかし、企業や組織では、高い専門性とともに、人とのコミュニケーションやマネジメント能力、物事を理論的に考えることができる思考などの汎用性も重要視します。企業内での人間関係が取れておらず、ただ効率や生産性、知識だけに目を向けていては企業の評価は下がります。これは結果として、個人の専門性が活かされないことにもつながります。専門性と汎用性、この2つのスキルがあることで、武器を手にすることができるのです。
専門性とは
専門性は、仕事に対しての知識や技能そして評価に値する経験を指します。勤続年数がどんなに長くても、それは単に経験があるだけで、高い専門性があるとはいえません。知識についても同じです。豊富な知識を駆使して、技能や技術に結びつくからこそプロフェッショナルだと社会が認識します。では、どのように自分の専門性を磨いていこうかと考える時、社会の流れの中で、自分の将来と仕事の内容を見極めることが大切です。世の中は、ものすごいスピードで移り変わっています。その時代の流れに特化して、時代の先端をいく「専門性」を磨いていくことが1つの方法だといえます。また、時代の流れではなく、いつの時代でも通用する普遍の「専門性」を磨くということも重要なのです。
汎用性とは
「万能な」という言葉が付くものが、世の中にはたくさんあります。オールマイティで何でもこなせる力を持っている人は、どんな場面でも活躍できます。これが、「汎用性」。
高い「汎用性」を持つ人は、物事に対応する判断力や思考力に優れ、人間関係を円滑でスムーズに行えるといえます。これは元々その人が持つ「人としての魅力」でもあるため、なかなか容易に身に付けることはできません。しかし、自主的な行動や努力によって、自分のものにすることは可能です。仕事の場合、常に目的意識を持ちながら何事にも努力をしていくような姿勢を持ち続ければ、仕事への情熱も増していきます。そして自分の意識が生活を変え、仕事に対しての意欲へとつながり、「汎用性」を自分の中に持つことができるのです。
2つのバランスが何より大切
前述したように、仕事をする上で、専門性と汎用性の2つのスキルがあるほうが良いことがわかります。なぜなら、この2つのスキルこそが、企業が求めているものだからです。市場価値の高い、社会的評価の高い人間を目指すのなら、専門性と汎用性のバランスが何よりも大切だということを忘れないことです。